依然紹介したエクスチェンジデバイス ”KUSABI” の他にも
・Victoria 東海メディカルプロダクツ
・Trapper Boston
の2種類があります。
今回はこれらも含めてまとめていこうと思います。
Trapper トラッパー Boston社製
大きな特徴はガイディングカテーテルから
バルーンが飛び出さないように「インナーチューブ」と言われるストッパーがあることです。(図1)
インナーチューブは前後に動かせることができ、
90cm、100cmのガイディングカテーテルどちらにも対応しています。
梱包から出すと90cmガイディングカテーテル用にセッティングされています。
実際に使用しているガイディングカテーテルに合わせてストッパーを移動させます。
手前にマーカーが2つあり、近位部ストッパーを移動させると107cm用、
ハブの所(MAX)まで移動させると112cm用になります。(図2,3)
有効長をストッパーの移動によって変えることで対応できるガイディングカテーテルの
長さを変えることができます。
Trapper は6~8Frのガイディングカテーテルに使用することができます。
12気圧をnominal(推奨拡張圧)として20気圧が最大加圧です。
12気圧でバルーンは2.4mmに拡張できます。
ワイヤーの固定が12気圧で不十分な時は20気圧を最大に加圧できます。
製品ページ (英語サイト)
Boston Scientific Trapper
Victoria ヴィクトリア 東海メディカルプロダクツ社製
Victoria もTrapperと同様に6~8Frのガイディングカテーテルに対応しています。
Victoriaの場合は
8気圧をnominalとして14気圧まで加圧することができます。
nominal 8気圧で2.4mmまで拡張することができます。
Trapper との違いはバルーンバリエーションが2種類あることです。
有効長107cmと117cmの2種類あります。
各マーカー部(90cmまたは100cm)までガイディングカテーテルまで入れて拡張することで
ワイヤーを固定することができます。
バルーン長は10mmとなっています。
製品ページ
株式会社 東海メディカルプロダクツ Victoria
KUSABI クサビ カネカメディックス社製
KUSABI はVictoriaとほぼ同じ構造となっています。
6~8Frのガイディングカテーテルに対応しており、
8気圧をnominalとして14気圧まで加圧することができます。
有効長も107cmと117cmの2種類あります。
以上が同じ特徴と言えます。
KUSABIの場合はnominal 8気圧で2.75mmまで拡張することができます。
2.75mmまで拡張できることと、
バルーン長が15mmということがVictoriaとの主な違いです。
また、詳細は分かりませんがバルーン構造が
「トリラップ」と呼ばれる構造でワイヤーなどのデバイスを保持しやすくなっているようです。
製品ページ
株式会社カネカメディックス KUSABI
ガイディングカテーテルの概要
エクスチェンジデバイスを使用する上で
大まかなガイディングカテーテルの仕様についてしておくと良いです。
6Fr のガイディングカテーテルの内腔はおよそ1.8mm(0.070 inch)
7Fr のガイディングカテーテルの内腔はおよそ2.0mm(0.081 inch)
8Fr のガイディングカテーテルの内腔はおよそ2.3mm(0.091 inch)
このことから
Trapper なら12気圧で2.4mm
Victoria なら8気圧で2.4mm
KUSABI なら8気圧で2.75mm
十分な拡張径を数字上では得ることができます。