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エコーガイド下穿刺の流れ

臨床工学技士ならではの「エコーガイド下穿刺」でのポイントです!!

あくまでも穿刺は医師がすることなので
手順などもまとめますが、基礎的なことのみ穿刺方法としてまとめます。

ここでは少なくともシースを挿入する時を想定しており、
概略だけのつもりですので悪しからずです。

シースとは?? シースってなに?? 挿入手順は??

・エコーガイド下穿刺の流れ

簡易的 穿刺の手順

  1. 触診し血管を探る
     マーキングしておくと良い
  2. エコーを準備する
     プローブは基本的にはリニア型を用いる
  3. 消毒
     乾燥するまで待つ
     イソジンやクロルヘキシジンを使用
  4. 丸空きのオイフ、ドレープを掛ける
  5. エコープローブに滅菌ドレープを被せる
  6. エコーゼリーを付けて血管を描出する
     標的血管を画面中心に出す
  7. 穿刺し血管を捉える
  8. ガイドワイヤーを用いて針を抜く
     ワイヤーは血管内に留置する
  9. シースを挿入
     ガイドワイヤーに沿って挿入

ざっくりこの流れでシースを挿入していきます。

・エコー画面は左が右

エコーも基本的にはCT画像と同様に

ポイント

患者の左手側がエコー画面では右側になるように描出します



これは医師の立ち位置が患者の足側に立つことが多いからです。
患者を足側から見ると左右が反転するので「左が右」となります。

この時、画面のどちら側が患者の右側かわかりにくいことがあります。

その時に有用なのが「オリエンテーションマーク」です。
プローブに目印となるでっぱりがあります。図1

また、オリエンテーションマーク側には画面にその印があります。図2
※機種によって色、大きさが違います

画面上のオリエンテーションマークは右側にあることが多く、
それに合わせてプローベのマークが右になるように持つと良いです!

ポイント

画面のオリエンテーションマークに合わせてプローベを持つ


エコー本体に画面のオリエンテーションマークを反転させる機能もあるので
プローベを動かしたくない場合はそういった機能を使うと良いかもしれません。

・穿刺時の注意

エコーガイド下穿刺時にはエコー画面の中心に血管を描出します。
プローベに中心マーカがあり、その印も画面上にもあります。図3

オリエンテーションマーク同様、画面上のマーカに合わせてプローベを動かして
標的血管の真上にプローベのマークが来るようにします。図3



穿刺時には常に針先をエコーで描出しながら進めます。
針先は白く画面に映し出されます。図4右

針を進めるごとにプローベを動かして針先を把握する。
特に血管に刺さる時には必ず描出するようにする。

針が血管の下壁、対側まで貫通しないように確認するためでもあります。

ポイント

標的血管を画面中央に描出する
穿刺中は針先を常に描出させて針を進める
血管に刺すときは下壁まで貫通しないように注意する

・その他注意など

動脈穿刺する際には特に注意

エコーガイド下穿刺をするのは端的に言えば合併症リスクを軽減するためです。

大腿部アプローチでは太い動脈を指すことになります。
何度も動脈に針を刺し、動脈壁に穴をあけたり下壁まで刺したりしてしまうと
出血性の合併症を起こすことがあります。
大きな血腫ができてしまったり、最悪出血性ショックを起こしてしまう事もあります。

リスクを可能な限り減らすために、安全性に治療を行うために
エコーガイド下穿刺が推奨されています。

エコープローブを清潔に使用する

滅菌エコープローブカバーを使用する際には不潔にならないように注意です。

エコープローブ自体は基本的に滅菌されておりません。
清潔操作者がカバーを開けた状態でもち、アシスタントがプローブをカバーに入れます。

この滅菌プローブカバーに不潔のプローブを入れる時に、
不潔にしてしまうことがあるので注意してください。

また、エコープローブを入れる前にはゲルを内側に入れておきます。

穿刺針はガイドワイヤーに合わせる

細い穿刺針はシースを入れる時に使うガイドワイヤーが通るサイズを選びます。

基本的にはシースセットに入っている穿刺針を使用すれば問題はないですが、
針を変える時などには注意してください。

エコーでワイヤー走行を確認する

穿刺し針を進める時に血管を傷つけないように、
血管壁を抜けた後も最後まで先端を追うとより安全です。

仮に蛇行や急な攣縮などが原因で血管を傷つけてしまうことがあります。

また、穿刺針の外筒にガイドワイヤーを通した際にしっかりと
進ませたい向きにワイヤーが進んでいるか確認しましょう。

たまに、逆行性にワイヤーを進めたいのに順行性に進んでしまうことがあります。
エコーで確認しておけば未然に誤ったシース挿入を防げます。

CV挿入時は右手側を画面の右に

頚静脈にCVを挿入する時には
患者を見下ろすように頭側に立ち、エコー画面を見ることが多いと思います。

なのでこの時のエコー画面では患者の右手側が画面で右側になるように
描出することもあります。
上記とは立ち位置が変わるので左右が基本と異なることがあります。


2023 年改訂版 冠動脈疾患の一次予防に関する診療ガイドライン

西日本コメディカルカテーテルミーティング (著, 編集)
及川 裕二 (編集)

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